Rubyインストール(ruby-lang.org ソースビルド)
Rubyのインストールをパッケージ管理ツールなどを利用せず、
簡単に導入するには実際のところソースビルドが一番早い事と思います。
パッケージ管理ツールでは決まった方法で手続きすれば、
インストールは終了しますが、そもそもパッケージ管理ツールの導入が必要です。
ソースビルドであればソースファイルをダウンロードし、
コンパイルビルドをすれば実行ファイルの入手が行えます。
概要
Rubyインストール(ruby-lang.org ソースビルド)
公式には以下のように書かれています。
ソースからのビルド
もちろん、Ruby をソースからインストールすることができます。 ダウンロードして tarball を展開し、次のようにしてください:
123 <span class="gp">$ </span>./configure<span class="gp">$ </span>make<span class="gp">$ </span>sudo make install
デフォルトでは、Ruby は
/usr/local
にインストールされます。 これを変更するには、--prefix=DIR
オプションを./configure
スクリプト実行時に付けてください。しかしながら、サードパーティ製ツールかパッケージマネージャを使う方が良い考えです。 何故なら、ソースからインストールされた Ruby はどのツールからも管理されないからです。
この三行で処理が完結します。
難しいことを考える必要もなく、実行するだけです。
Rubyソースファイルのダウンロード
Rubyのソースファイルは、
「オブジェクト指向スクリプト言語 Ruby」サイトで公開されています。
サイトにアクセスし「ダウンロード」をクリックします。
ダウンロードページを開いたら読みながらスクロールします。
ダウンロードしたいファイルのバージョンをクリックします。
ここではバージョン2.3.3を選択しています。
※今回wordmoveを利用することを目的としてRubyのバージョンを合わせています。
リンクをクリックするとファイルの保存ダイアログが開きます。
ダウンロードフォルダにファイルが保存されました。
インストールの実行例
わざわざ書くほどのことでもありませんがご紹介しておきます。
Rubyのソースファイルからのインストール手順は、
Rubyサイトにも書かれている通り、3行のターミナル操作で行えます。
”私は”インストール前にMacOSXのデフォルトインストールされているRubyを、
念のためリネームして潰しています。
※これによってRubyが既存の実行できなくなることを確認しています。
※実行できなければ環境変数PATHの通ったディレクトリ内にRubyが存在しない。
※また万が一にも既存の実行ファイルが誤って上書きされることを回避しています。
実際にはインストール前、インストール準備完了(上記のRubyリネーム)、
インストール後でバージョン確認をしてチェックしています。
以下ではインストール後にフルパスでバージョンチェックをしていますが、
最終的にはパス指定なしの「$ ruby -v」にてパスが通っていることを確認します。
では、実際にインストールを開始します。
ダウンロードし、解凍したファイルのディレクトリから実行します。
通常はターミナルを開き「$ cd (パス)」でディレクトリを移動し作業を開始します。
ただ、MacOSXでは以下のようにメニューを表示し、
Finderで開いているフォルダを現在ディレクトリとしてターミナルを起動できます。(要設定)
このメニュー表示手順は以下でご紹介しています。
configure 実行
ターミナルが開き現在ディレクトリがダウンロードしたディレクトリになります。
※赤線部が現在ディレクトリの場所です。
「./configure
」と入力し実行します。
※「./」は無くてもいいと思いますが。
すぐにプログラムが実行され以下のように処理過程が表示されます。
しばらく待っていると処理が完了し、ターミナルが入力待ちになります。
この時点で「Makefile」というファイル名のファイルが作成されています。
make 実行
次に「make
」と入力し、実行します。
また処理が開始され、ターミナルが入力待ちになれば完了です。
sudo make install 実行
最後に「sudo make install
」と入力し実行します。
すぐにパスワードの入力を求められますので、管理者アカウントのパスワードを入力します。
ターミナルが入力待ちになればインストールは完了です。
なお、上の方に「installing binary commans: /usr/local/bin
」と表示されています。
上記のインストールヘルプに明記のとおり、
オプション指定をせずインストールしていますので /usr/local
にインストールされています。
その配下の「/bin
」ディレクトリがrubyの実行ディレクトリになります。
デフォルトでは、Ruby は
/usr/local
にインストールされます。 これを変更するには、--prefix=DIR
オプションを./configure
スクリプト実行時に付けてください。
インストール作業は以上で終了です。
インストールファイルの確認
実際にインストールされた「 /usr/local
」をFinderで開いて確認します。
以下の通り、新しくフォルダが作成されています。
「/bin
」にはちゃんと「ruby」実行ファイルが生成されています。
環境設定PATHの確認
「ruby」の実行をするだけであれば、
このままでも「 /usr/local/bin/ruby
」でフルパス指定すれば実行可能です。
前述でバージョンを確認している際に実行している例がそれです。
しかし、毎回フルパスの入力ではかなり不便です。
そこで今回の実行ファイルパス「 /usr/local/bin
」に対して、
環境変数PATHが設定されているか(通っているか)を確認します。
環境変数PATHの確認にはターミナルコマンドで「 env
」と入力すると確認ができます。
すぐにズラズラと環境変数の値が表示されます。
その中の「 PATH=
」の行の値を確認します。
今回の実行ファイルパスが含まれていることが確認できます。
このパス指定がいつ設定されたかは定かではありません。
最初から設定されていたわけではなくMySQLをインストールした際に、
自動的に追加されたものであると思います。
環境変数PATHに今回のディレクトリが設定されていない場合には、
パスの追加を行うことで、
今後ターミナルからrubyを実行する際には、
「ruby…」と実行ファイル名の指定で実行できるようになり便利です。
インストール後のバージョン確認
「ruby」の現在バージョンを確認するには、
ターミナルから「 ruby -v
」で確認することができます。
前述のインストール後のバージョンチェックでは、
フルパス指定でインストール後のバージョン確認をしていました。
環境変数PATHの設定を行ったら、
パス指定をせず「 ruby -v
」と実行しバージョンの確認を行います。
フルパス指定をした場合と同じバージョンが表示されれば、
以後は「 ruby -v
」で実行すれば、
インストールした最新バージョンが実行されることが確認できます。
インストール時に利用したファイル
インストール時に利用したファイルはもう不要となりましたが、
私はこのフォルダをリネームして保持するようにしています。
フォルダの名前を変えなかった場合には、
うっかり圧縮ファイルを解凍してしまった際に、フォルダ内が上書きされてしまうため、
インストール時点の状態をログとして残しています。
必要ない場合は捨ててしまって大丈夫です。
躓くことはほぼないものと思いますが、
ソースファイルからインストールする際の流れをご紹介しました。
実はパッケージツールを使うより、
ダウンロードファイルだけでインストールができるソースビルドは、
一番手軽で早いインストール方法であるとも言えます。
パッケージ管理ツールが便利なのは、
やっぱりアンインストールが楽になることかなと思います。
インストール時に配置されたファイルを削除する作業は、
手作業ではかなり面倒です。
RPM を使わずに make install した場合のアンインストール方法
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公開日:
最終更新日:2018/05/11